エンジニアになるために勉強が重要な理由
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エンジニアには、情報技術や工学などの専門的な知識が求められます。そのため、エンジニアになるには、こうした専門的な知識の勉強は欠かせません。エンジニアになるために勉強が必要な理由として、以下が挙げられます。
・常に進化するIT技術を学び続ける必要があるため
・エンジニアの種類によって必要な知識・スキルが異なるため
ここでは、それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
常に進化するIT技術を学び続ける必要があるため
IT業界は、技術の進化が早く変化が激しい業界です。そのため、エンジニアとして働くには技術の進化に対応するために、常に知識や技術をアップデートしていく必要があります。
IT業界では、数年前まで主流であった技術が、現在では全く活用されていないといったケースは、珍しくありません。そのため、過去の知識や技術だけでは、急速に進化する環境で活躍することが難しいです。エンジニアとして活躍していくためには、常に最新のスキルを身につける姿勢が大切といえるでしょう。
エンジニアの種類によって必要な知識・スキルが異なるため
エンジニアには、アプリケーションエンジニアやサーバーエンジニアなどのさまざまな種類があり、それぞれに求められる知識やスキルが異なります。そのため、将来目指すエンジニアの種類に合わせて、適切なスキルを身につけるための勉強が必要です。
たとえば、アプリケーションエンジニアであれば、業務システムやアプリケーションを設計・開発するのが主な役割となり、システム設計やプログラミング言語などの勉強が必要となるでしょう。サーバーエンジニアであれば、Webサービスやアプリケーションを動かすためのサーバー側の設計・運用が役割となり、PythonやRuby、PHPなどの勉強が必要です。
このように、エンジニアによって、必要な知識やスキルが異なるため、目指すエンジニアに合わせて勉強することが大切です。
【種類別】エンジニアに必要なスキル
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エンジニアといっても種類はさまざまあり、種類によって必要な知識が異なります。そのため、自身が目指すエンジニアに合わせてスキルを身につけることが大切です。以下で、エンジニアの種類ごとに必要なスキルをまとめています。
エンジニアの種類 | 概要 | 必要なスキル |
アプリケーションエンジニア | 業務システムやアプリケーションを設計・開発する | システム設計、データベース、各種プログラミング言語など |
組み込みエンジニア | 家電や自動車などの機器に組み込まれるソフトウェアを開発する | C言語、リアルタイムOS、ハードウェア知識など |
フロントエンドエンジニア | Webサイトやアプリケーションの設計・開発などを担当する | HTML、CSS、JavaScript、UI/UX設計など |
サーバーサイドエンジニア | Webサイトやアプリケーションを動かすためのサーバー側のシステム開発を担当する | プログラミング言語、フレームワーク、データベース、開発環境、クラウド、セキュリティなど |
ネットワークエンジニア | 企業や組織で使用されるコンピュータネットワークの設計、構築、運用、保守を担当する | TCP/IP全般の基礎知識、OSI参照モデルの知識、プログラミングスキル、セキュリティに関する知識、問題解決能力、クラウドの知識など |
クラウドエンジニア | クラウドを利用したシステムのインフラやミドルウェアの設計、構築を行う | Linux、Windows Server、仮想化技術など |
セキュリティエンジニア | セキュリティシステムの設や導入、脆弱性への対応などを行う | パケットフィルタリング、暗号化技術、ログ解析など |
インフラエンジニア | 重要なITインフラの設計、構築、および管理を担当する | サーバー、ネットワーク、クラウドに関する知見、セキュリティに関する知見など |
QAエンジニア | ソフトウェア開発における品質保証(Quality Assurance/クオリティ アシュアランス)を担当する | ソフトウェア開発全般に関する知識、品質保証に関する専門的な知識、コミュニケーションスキル |
SREエンジニア | Webサイトやアプリが24時間365日正常に稼働するよう、プロセスを定めツールを選定し、開発から自動化、保守までを行い、システムの長期運用をサポートする | クラウドサーバーの構築・運用に関するスキル、Webサービスの開発・運用スキル、ネットワーク・データベースに関する知見、セキュリティに関する知識、コミュニケーションスキル |
エンジニアにおすすめの勉強方法
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ここまで、エンジニアに必要な知識やスキルを種類別に解説しましたが、これからエンジニアを目指すにはどのように勉強すればよいのでしょうか。ここでは、エンジニアになるためにおすすめの勉強方法をいくつかご紹介します。
書籍を使って勉強する
最もオーソドックスな勉強方法は、書籍を使った学習です。書籍は体系的に情報が整理されているため、基礎から応用的な知識までを効率的に学べます。書籍を使った勉強方法は、書籍の購入費用以外のコストがかからないため、初心者でも気軽に始められるでしょう。さらに隙間時間を活用して、自身のペースで勉強を進められます。
ただし、書籍が出版されてから一定期間が経つと情報が古くなってしまう点に注意が必要です。さらに本を読むだけでは実践経験が得られないため、書籍を使って勉強するのは、エンジニアの勉強の取り掛かりとして活用するのがおすすめです。
スクールに通う
短期間で集中的にスキルを身につけたい場合には、スクールに通うことも効果的です。スクールでは、現役のエンジニアが講師を務め、実践的なスキルを教えてくれるケースも多いため、現場で即戦力として活躍できるスキルを習得できます。
疑問点がでた場合には、すぐに質問できるため、しっかり内容を理解しながら効率的に勉強を進められるでしょう。さらにスクールによっては、就職や転職などのサポートをしているケースもあります。
スクールに通うコストはかかりますが、未経験者や初心者が短期間で実務レベルまでスキルを伸ばしたい場合には利用する価値があります。
オンライン学習サイトを活用する
オンライン学習サイトを利用すれば、自分のペースで場所を問わず学習を進められます。オンライン学習サイトは、無料のサービスから有料のものまで幅広く存在しており、初心者にもおすすめです。
たとえば、ドットインストールやProgateは初心者向けの内容が充実しており、初級のレッスンは無料で受講できます。
また、Udemyは膨大な数の学習コースが用意されており、プログラミングを始めとしたさまざまなITスキルを学ぶことが可能です。学習コースによって、レベルやコンテンツの量、料金などが異なるため、自身のレベルや目的に合った学習コースを選択するようにしましょう。
Youtubeなどの動画サイトを使う
昨今では、Youtubeなどの動画サイトにもたくさんの学習用動画がアップされています。基本的には無料で視聴でき、充実した内容の動画も数多くあるため積極的に活用することをおすすめします。
また、動画形式での学習は視覚的に理解しやすいため、書籍だけでは理解が難しかった内容の補完としても役立ちます。
モチベーションを維持するコツ
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エンジニアとしてのスキルを身につけるためには、勉強を継続することが重要です。しかし、長期間にわたって勉強を続けるためには、モチベーションを維持し続ける必要があるでしょう。ここでは、モチベーションを維持するコツをご紹介します。
具体的な目標をたてる
何のために勉強するのか、明確な目標を設定することは、モチベーションの持続に役立ちます。たとえば、プログラミングの学習では、最終的にどのようなアプリケーションやツールを開発したいのか、あらかじめ決めておくことでモチベーションを維持しやすくなるでしょう。
また、専門的な知識を身につけたい場合には、関連の資格取得を目標にして計画的に学習に取り組むことも効果的です。
無理な計画をたてない
過度な勉強計画をたてると、達成できずに挫折してしまうケースが多くあります。そのため、現実的で無理のないスケジュールを組み、徐々に勉強時間を増やしていくことが重要です。
始めは短時間の学習でも構わないので、継続することに重点をおき、勉強することが習慣になるように心がけましょう。
勉強会に参加する
昨今では、IT関連の勉強会が頻繁に開催されており、オンラインで参加できるものもあります。勉強会に参加することで、最新の技術や知識を得るだけでなく、ほかのエンジニアや同じ目標を持つ仲間と交流できるでしょう。
こうした交流は、孤独を感じがちな自己学習において、モチベーションを高めるよい機会となります。
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勉強仲間をつくる
一緒に勉強できる仲間を見つけることは、モチベーション維持において有効です。仲間と教えあうことで、より効率的に勉強を進められるでしょう。お互いに情報を共有すれば、知識やスキルの幅も広げることが可能です。
まずは、SNSのコミュニティに参加して同じ目標を持つ仲間と交流してみるとよいでしょう。
エンジニアに必要な勉強時間
未経験者がエンジニアを目指すためには、およそ1000時間の勉強時間が必要といわれています。ただし、目指すエンジニアの種類によって必要な勉強時間は異なるでしょう。
以下は各エンジニアに関連した資格と、未経験から始めた場合に必要な勉強時間の目安です。
資格の種類 | 勉強時間の目安 | エンジニアの種類 |
ITパスポート試験 | 150時間 | ・インフラエンジニア ・QAエンジニア |
基本情報技術者試験 | 200時間 | ・アプリケーションエンジニア ・組み込みエンジニア ・フロントエンジニア ・サーバーサイドエンジニア ・ネットワークエンジニア ・クラウドエンジニア ・セキュリティエンジニア ・インフラエンジニア ・QAエンジニア ・SREエンジニア |
応用情報技術者試験 | 500時間 | ・アプリケーションエンジニア ・組み込みエンジニア ・フロントエンジニア ・サーバーサイドエンジニア ・ネットワークエンジニア ・クラウドエンジニア ・セキュリティエンジニア ・インフラエンジニア ・QAエンジニア ・SREエンジニア |
ネットワークスペシャリスト試験 | 500~600時間 | ・ネットワークエンジニア ・クラウドエンジニア ・インフラエンジニア |
情報処理安全確保支援士 | 500~600時間 | ・ネットワークエンジニア ・クラウドエンジニア ・セキュリティエンジニア |
Webクリエイター能力認定試験(スタンダート) | 24時間 | ・アプリケーションエンジニア ・フロントエンジニア |
CompTIA Security+ | 30~70時間 | ・ネットワークエンジニア ・セキュリティエンジニア |
JSTQB認定テスト技術者資格 | 16.5時間 | ・組み込みエンジニア ・QAエンジニア |
Linux技術者認定 | 200時間 | ・フロントエンジニア ・サーバーサイドエンジニア ・クラウドエンジニア |
取得する資格に応じて、上記の勉強時間を目安に勉強を進めていきましょう。
まとめ

エンジニアになるための勉強は、常に進化するIT技術に遅れをとらないためにも必要です。さらにエンジニアの種類によって、身につけるべきスキルも異なるため、目指すエンジニアの勉強が欠かせません。
勉強方法としては、書籍の活用、スクールに通う、オンライン学習サイトの活用などさまざまな方法があります。ただし、書籍を活用して勉強する場合は、コストをかけずに気軽に始められる反面、出版から時間が経つと情報が古くなる点に注意が必要です。スクールに通う場合は、初心者から実務レベルまで効率的に学べる反面、費用が高額になるケースがあります。このように、勉強方法によってメリット・デメリットが異なるため、自身に合った勉強方法を選択しましょう。
また、明確に目標をたてたり、勉強会に参加したりするなど、モチベーションを高めるコツを実践することも大切です。エンジニアを目指している人は、この記事を参考に勉強を進めていきましょう。