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業務での挑戦と日々の学びが、未来の自分をつくる確かな土台に|フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアの方にインタビューをしました。日々どんな思いで仕事に向き合い、やりがいはどこにあるのでしょうか。業務内容やキャリアの歩み、そして今後の展望について迫っていきます。

更新日: 2025/05/01
カテゴリ:

――今の仕事内容を教えてください

フロントエンドエンジニアの業務にくわえて、希望していたバックエンド系の業務も担当

PCとメモ帳

 

仕事内容

数か月前に現職のSESに転職し、転職当初から大規模ECサイトの開発プロジェクトにフロントエンドエンジニアとして参画しています。

主な担当業務は、ECサイトの運用保守やバグ修正、機能追加などです。並行して、レガシーな技術をモダンな技術にリプレイスする業務も担当しています。

転職時から私が希望していたのは、フロントエンドとバックエンドの両方に携わることのできるフルスタックエンジニアとして成長することでした。その希望通りに、バックエンド関連の業務も任されており、今後もバックエンドの開発に携わる機会は増えていく見込みです。

 

業務で使用する技術

従来からこの案件で使用している技術はPythonやJavaScriptなどで、jQueryを使うこともあります。現在進めているリプレイスで、新たに導入している技術はReactとNext.js、TypeScriptになります。

今後は、バックエンドでもTypeScriptを使用する予定です。

これらの中で、Pythonは業務で使用するのが初めての技術でした。できるだけ自分で知識をキャッチアップし、どうしても解決できないことは上司や先輩に相談しています。

社内のコミュニケーションツールとしては、SlackとZoomを使っています。

 

勤務形態

勤務時間は9時~18時で、残業はこれまではありませんでした。今後は残業が発生する可能性もあります。 

所属チーム別にリモートワークをする曜日が週2日決められており、週3日出社するという勤務形態で、私のチームのリモート日は月曜と木曜です。

 

――今の仕事の良いところ、大変なところは?

キャリアアップにつながる業務経験を積みながら、自主的な姿勢や考えを適切に言語化するスキルを鍛える日々

 

今の仕事の良いところ

今の仕事の最大の魅力は、エンジニアとしてのキャリアアップに直結する業務を経験できることです。

大規模なシステムの開発に携わっていると、新しい知識やスキルを身につける機会が数多くあります。レガシーな技術をリプレイスする業務でも、最新の技術に関するスキルを得ることができます。

技術面だけでなく、担当するタスクがどんなシステムで動いているのかといった背景を理解することも重要です。そのため、タスクの背景を自主的に調べる姿勢や疑問点を質問する際の言語化スキルが鍛えられました。

現職に転職して以来、わからないことをすぐに先輩に聞くのではなく、自分から積極的に不明点を調べることが大切だという意識を持つようになったと思っています。

 

今の仕事の大変なところ

業務で使用する技術は、新しいものが続々と出てくるので、たえず最新の情報をチェックする必要があります。まだ十分ではない知識については、休日を使ってキャッチアップすることもあるので、大変さを感じることもあります。

また、今の職場では、疑問や課題の解消に取り組む自主性が強く求められます。仕事を始めたばかりの頃に、わからないことをそのまま上司に「どういうことでしょう?」と質問したところ、まず自分で調べてから疑問点を絞りこんだほうがいいと注意されたことがありました。それ以来、タスクの背景や確認すべき関連情報などを積極的に調べた上で、質問や相談する内容を決めるようになりました。

絞り込んだ疑問を相手に投げかける際に、どのように言語化すべきかという点についても、当初は大変だと思うことがよくありました。自分の考えを言語化する難しさは以前から感じていましたが、現職でその難しさと大切さを再認識できたと思っています。

 

――平日の1日の流れについて聞かせてください

仕事を終えたあとの時間を活用して、毎日30分の英会話レッスンや技術書での情報収集を行う

PVとデスク


平日の流れ

朝起きるのは出勤日が7時前で、通勤時間は電車とバスを利用して片道1時間20分ほどです。リモートの日は8時半頃に起きます。

通勤電車内では、学習動画を見たり技術関連の記事を読んだりすることが多いです。

9時の始業後に、毎朝定例の開発チームのミーティングがあり、タスクの進捗や予定の確認などを行います。所要時間は15~30分程度です。このミーティングが終わると、退勤時間まで自分の担当するタスクを進めることになります。

出勤日の帰宅時間は20時前。夜のプライベートな時間は、英会話のオンラインレッスンや、技術本などを読んで過ごします。

英会話のレッスンは2024年の8月に始めて、ほぼ毎日30分受けることが習慣になりました。これまでいくつかのオンライン英会話を試したんですが、今使っているDMM英会話は、講師がフレンドリーで発音がきれいな人が多く、教材の質も良いので気に入っています。技術やツールなどの公式ドキュメントは英語で書かれていることが多いので、英語の苦手意識を克服しようと思ったのが、英語を勉強し始めたきっかけです。

夜の時間帯や週末に、WebサイトやWebアプリケーションの開発を副業ですることもあります。副業に使う時間は、1か月に10~30時間ほどです。

 

――仕事とプライベートの切り替え方法は?

趣味の英会話や読書、家族や友人との外出、自宅でのトレーニングが、気分のリフレッシュに役立っている

靴ひもを結ぶ女性

 

仕事のプライベートの切り替え

気分の切り替えに役立っているのは、趣味の英会話と読書ですね。英会話も読書も、楽しいと思って集中していると、仕事の疲れを忘れることができます。平日の夜だけでなく、休みの日も英会話のレッスンを受けたり、好きな本を読んだりしています。

友人や家族といっしょにショッピングや食事をする時間も、気分転換に最適です。親しい人との会話を楽しんでいると、ストレスも発散できます。

また、運動不足を解消するために2024年の6月頃から、自宅でできるHIIT(ヒート・ヒット)というトレーニングを始めました。元々、運動は好きではないんですが、1回10分という短い時間で行うので、これまで週4日のペースで無理なく継続できています。HIITを習慣にしてから徐々に体重が減り、疲れにくくなりました。筋肉が鍛えられていることを実感でき、気分のリフレッシュにもなっています。

 

――フロントエンドエンジニアになったきっかけ、現職に転職したきっかけは?

パソコンを使ったクリエイティブな仕事を希望してエンジニアに転身。現職への転職でキャリアアップを図る

 

エンジニアになったきっかけ

新卒で就いた神社関係の仕事は、結婚や一定の年齢で退職しなければいけないという特殊なものだったため、早い時期から次のキャリアについて考えていました。

学生時代からパソコンで何かを作ることが好きで、クリエイティブな仕事をしたいという思いがあり、エンジニア職を希望するようになりました。神社という伝統を重んじる職場で働いている間、書類の作成や管理をすべて紙で行っていたので、パソコンを使って事務作業をもっと効率よくすればいいのにと感じることも多かったですね。

最初の転職先であるWeb制作会社でWebコンテンツを作成したのが、エンジニアとしてのキャリアの第一歩です。

 

現職に転職したきっかけ

現職のSESに転職する際に重視した点は、2つあります。

ひとつは、フロントエンドエンジニアとしての業務にくわえて、バックエンドの開発や要件定義などの上流工程も経験できる職場であること。もうひとつは、チームリーダーとしてのスキルを身につけやすい、ある程度大きな規模のプロジェクトに参加できることです。

現職のオファー面談で、キャリアアップにつながる仕事ができる会社だと確信しました。私の人柄や積極性を高く評価してくださり、前職から約100万円アップする年収を提示していただきました。

参画する案件の希望条件を伝えて、複数の候補から案件を選ぶことができる点も、転職を決めた理由のひとつです。

 

――これまでの技術学習と取得資格について聞かせてください

エンジニアとして勤務した3社での業務経験と自主学習によって、幅広い技術の知識とスキルを身につけてきた

キーボード

 

これまでの学習内容

エンジニアとしての最初の勤務先であるWeb制作会社の業務を通して、htmlやcss、SCSS、PHP、JavaScript、jQueryなどのスキルを習得しました。WordPressのスキルも身につけることができました。

2023年からフロントエンドエンジニアとして働いた前職ではReactを使用しており、今後のキャリアアップのために学習プラットフォームのUdemyでNext.jsの学習も自主的に行いました。

現職への転職後に自発的に勉強したのは、コンピューターサイエンスです。学習プラットフォームのRecursionのプログラムを初級から中級、上級まですべて学習し終わった段階です。また、業務で初めて使用するPythonのキャッチアップも自主学習で進めました。

 

保有資格

ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験を2023年に取得しました。

この2つの試験範囲となる知識には、すでに業務を通して習得していたものが多かったので、効率よく準備を進めることができました。

準備に使った時間は、どちらも実質30時間程度です。主にUdemyを使って学習を行い、試験の直前には他サイトにある過去問も使いました。

資格名取得年概要
ITパスポート試験2023年・ITを利用する上で必要なITに関する基礎知識を備えていることを証明する国家試験
・試験ではAIやビッグデータ、IoTといった新しい技術、アジャイルなどの新しい手法に関する知識にくわえて、経営戦略やマーケティング、財務、法務に関する知識やITセキュリティ、ネットワークなどの知識、プロジェクトマネジメントの知識など、幅広い分野の知識が問われる
情報セキュリティマネジメント試験2023年・国家試験である情報処理技術者試験の新しい試験区分として2016年に創設された国家試験
・機密情報を守り、安全なIT利用を推進する情報管理の基本的なスキルが問われる

 

――おすすめの技術書は?

技術学習に効果的だった3冊の書籍と、難解だと感じていたDockerの理解に役立った1冊

 

リーダブルコード/世界一流のエンジニアの思考法/webアプリケーションアクセシビリティ

リーダブルコード世界一流のエンジニアの思考法Webアプリケーションアクセシビリティ

 

リーダブルコード』『世界一流のエンジニアの思考法』『webアプリケーション アクセシビリティ』の3冊は、前職在籍中の2023年に知識やスキルを高めるために読んだ本の中で、特におすすめの書籍です。

『リーダブルコード』は、より良いコーディングのための実用的なノウハウを学ぶことができる良書です。

『世界一流のエンジニアの思考法』は、タイトルの通り、エンジニアとしての良いマインドセットを教えてくれる本で、著者が今まで見てきた凄腕のエンジニアの仕事の方法を見てまとめてくれている本です。例えば「やみくもに試行錯誤しない」「エラーログを見たり自分の中で仮説を立てその仮説が当たっているか検証する」「思い込みを捨てて事実だけを積み重ねる」など、エンジニアとして成長するためのヒントが数多く紹介されています。

『webアプリケーション アクセシビリティ』は、事例を中心にWebアプリケーションのアクセシビリティについて解説した本です。この本を買ったきっかけは、入社2年目の時に、HTMLにはアクセシビリティという概念があり、ただなんとなく書いているだけではダメだと知ったことがきっかけです。フロントエンドエンジニアをやっていくのであれば、アクセシビリティのことは知っておかないといけないと思い購入しました。

3冊とも、スキル向上に直結する事柄がわかりやすく示されています。

 

仕組みと使い方がわかるDocker&Kubernetesのきほんのきほん

 

仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん

 

仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん』は、現職に転職した時期に、バックエンド系の知識を学ぶために読んだ本です。初心者でも読みやすく、DockerやKubernetesの基本を理解できます。

 

 

――今後のキャリアパス、興味を持っている技術をお聞かせください

Typescriptでフロントエンドとバックエンドを開発する手法に興味あり。今後はバックエンド、上流工程の経験を積み、チームリーダーをめざす


興味のある技術

最近関心を持っているのは、フロントエンドとバックエンドをTypescriptで開発する手法です。この手法は、現在の担当業務でも使っています。

大きいコードになればなるほど、型情報がないとコードを読むのに時間がかかり、バグも生じやすくなるので、静的型付け言語のTypescriptを使うメリットは大きいと感じています。JavaScriptを知っていればTypescriptのスキルを習得する難易度は、それほど高くありません。

 

今後のキャリアパス

まず、フロントエンドだけでなく、バックエンドの知識や経験を増やし、フルスタックエンジニアとしてキャリアアップしたいと考えています。前職では、私が担当するフロントエンドとバックエンドの担当がはっきり分かれていたので、転職の際にバックエンドも経験できる職場を希望しました。実際、現職ではバックエンド寄りの業務も担当しています。

将来的な目標は、チームリーダーやPMとしての役割を担うことです。この目標に向けて、2つのスキルを向上させたいと考えています。

ひとつは、用件定義や詳細設計といった上流工程に関するスキルや経験です。近々、現職で上流工程に携わることができそうなので、これまで以上に自主学習に力を注いで準備を進めたいと思っています。もうひとつは、コミュニケーションスキルや進捗管理、品質管理などのマネジメントスキルです。これらを向上させて、将来はチームリーダーとして活動したいと考えています。

 

――フロントエンドエンジニアの適性があるのはどのような人だと思いますか?

学習を継続できる人、伝えたいことを適切に言語化できる人は、この職種に向いている

 

この職種に適性がある人

フロントエンドはバックエンドよりも技術の移り変わりが早いため、新しいことを学び続けるのが好きな人は、フロントエンドエンジニアに向いていると思います。仕事で使う技術をはじめ、この仕事にはキャッチアップすべき情報が数多くあるので、継続して勉強できることが重要な資質です。

Slackのようなチャットツールで、相手に伝えたいことを適切に言語化できること、主体的に自分で考えて行動できることも、この職種に求められる適性だと思います。

 

私のおすすめガジェット

MAC mini

 

Mac mini


会社から支給されているのはWindowsマシンですが、プライベートや副業で愛用しているのは、Mac miniです。ディスプレイを2台接続できるので、大きめのモニターを2つ用意すれば作業効率が上がります。

 

まとめ

フロントエンドエンジニアとして活躍している方の仕事内容や今後イメージしているキャリアパスについてお伺いしました。
これまでにどのようなインプットを経て現職に辿り着いたのか、今の仕事で大変なことなど実際にエンジニアとして働いているからこそのリアルな声をシェアしていただきました。
未経験からエンジニアを目指している方や転職を考えている方にとって非常に貴重なインタビューでしたので、皆様の今後の活動の参考になれば幸いです。

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