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フリーランスエンジニアになるには?流れや必要な手続き・スキルを紹介

「フリーランスエンジニア」とは、特定のIT企業に所属せず、さまざまな案件を受注していくエンジニアです。「自由な働き方が可能」「収入アップを目指せる」といったイメージから、フリーランスエンジニアに興味をもつ方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事では「フリーランスエンジニアになるにはどうすべきか」をテーマにわかりやすく解説します。フリーランスエンジニアになるための流れや必要な手続き・スキルも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

更新日: 2025/04/25
カテゴリ:
タグ:#働き方

フリーランスエンジニアになるには?

 

フリーランスエンジニアになるには、まず正しいなり方を把握することが大切です。フリーランスエンジニアになるための主な方法2つを知っておきましょう。

 

会社員エンジニアから独立する

フリーランスエンジニアになる一般的な方法は、会社員エンジニアから独立することです。会社員エンジニアとして実務経験を積み、エンジニアとしてのレベルを上げてから独立を目指すのが堅実な方法といえます。

会社員エンジニアは会社からの指示で仕事ができるだけでなく、先輩からのフォローもあります。一方でフリーランスエンジニアは、案件を自分だけで受注・遂行・納品できなければ収入を得られません。そのため、フリーランスエンジニアのほうが難易度は高いといえます。

いきなり高難度のフリーランスエンジニアとして独立することは現実的ではありません。まずは、会社員エンジニアを目指すことを考えましょう。独立するまでにある程度の時間はかかりますが、リスクを抑えて着実にステップアップできます。

 

スクールで学んでから独立する

プログラミングをはじめとするITスキルを学べるスクールの中には、フリーランス志望者向けのコースを提供している所も多いです。こうしたスクールを利用すれば、会社員エンジニアを経験していない方でも独立できる可能性があります。

エンジニアのスキルを身につけるために独学する場合、サポートが受けられないために挫折するケースも少なくありません。その点、フリーランスとしての独立を見据えたカリキュラムに沿って講師から教われば、挫折のリスクを抑えつつ効率的に学べます。

スクールで学ぶデメリットとしては、独学でスキルを身につける場合と比べて費用がかさみやすい点が挙げられます。また、会社員エンジニアとしての実務経験がないと案件獲得のハードルは上がります。スクールを利用する場合は、独立まで丁寧にサポートしてくれる所を選びましょう。

 

フリーランスエンジニアになるまでの堅実な流れ

ステップ

 

ここでは、フリーランスになるまでの堅実な流れを紹介します。具体的には、次の5ステップに沿って進めていくのがおすすめです。

ステップ1:スキルを身につける
ステップ2:会社員エンジニアとして実務経験を積む
ステップ3:副業で実績を増やす
ステップ4:独立に向けた手続きを行う
ステップ5:フリーランスとして独立する

各ステップについて、順番に見ていきましょう。

 

ステップ1:スキルを身につける

まずは、エンジニアとして必要なスキルを身につけましょう。「会社員エンジニアになってからスキルを習得すればいい」という考えはよくありません。IT企業で実務経験を積みたいと思っても、土台のスキルがないと内定をもらうことは難しくなります。

目指したいエンジニアの職種や開発分野にもよりますが、プログラミングスキルは身につけておくべきです。プログラミングスキルがないと、フリーランスとして受注できる案件も限定されてしまいます。少なくとも1つ以上のプログラミング言語は学んでおきましょう。

また、ネットワークやセキュリティなどのITに関する基礎知識は、エンジニアの職種・開発分野問わず身につけておくべきです。なお、具体的に必要なスキルについては後ほど紹介します。

 

ステップ2:会社員エンジニアとして実務経験を積む

次に、身につけたスキルを活かせるIT企業へ入社し、実務経験を積みましょう。フリーランス案件の多くは、それなりの実務経験を必要とします。フリーランスエンジニアとして活躍するためには、3年ほどの実務経験は積んでおくことが理想です。

会社員エンジニアとして一人前に仕事をこなせない状態では、フリーランスとして独立しても成功が期待できません。幅広い業務の経験を通して、独り立ちできるレベルのエンジニアを目指しましょう。

 

ステップ3:副業で実績を増やす

それなりに実務経験を積んだ後は、副業で実績を増やすことがおすすめです。実績があるとクライアントから評価されやすくなり、案件の受注率アップにつながります。会社に所属しながら取り組める副業であれば、急に収入が途絶える心配もありません。

副業で案件を獲得するポピュラーな方法は「クラウドソーシングサイト」の利用です。Web上で案件の受注や納品を行えるため、本業の合間に在宅で取り組めます。「自分に合った案件がわからない」といった方は、案件を紹介してくれる副業向けエージェントサービスを利用するのも1つの手です。

「自ら案件を選んで受注する」という点は、副業もフリーランスも変わりません。フリーランスに向けての感覚を養う意味でも、副業は積極的にトライしましょう。

 

ステップ4:独立に向けた手続きを行う

フリーランスとして独立できると判断できた段階で、独立に向けた手続きを行いましょう。詳しくは後述しますが、開業届の提出や退職手続き、年金・保険・確定申告などに関する手続きが必要です。

注意点として、一度IT企業を退職すると、後戻りすることは簡単ではありません。独立の手続きを始める前に、スキルや実務経験、実績をしっかり充実させておきましょう。

また、独立してからすぐに高収入を実現できるとは限りません。仮に無収入でも、半年~1年ほどは生活できる程度の貯金を確保しておきましょう。

 

ステップ5:フリーランスとして独立する

必要な手続きをひと通り済ませれば、完全に独立してフリーランスエンジニアとしての生活がスタートします。スキルや実務経験、実績を効果的にアピールし、さまざまな案件を受注していきましょう。

フリーランスエンジニアは、やりたい仕事や業務時間、休憩時間を自分で決められるのが魅力です。その分、経理業務や案件管理などは自分で行わなければなりません。フリーランスエンジニアとしての自覚をもって活動していきましょう。

 

フリーランスエンジニアになるために必要な手続き

チェックリストを作る

 

フリーランスエンジニアになるために必要な手続きは、主に次の4つです。

  • 開業届の提出
  • 確定申告の準備
  • 退職手続き
  • 国民年金・国民健康保険への切り替え

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

 

開業届の提出

フリーランスエンジニアとして活動する場合、開業届の提出が求められます。活動開始から1か月以内に税務署へ提出しましょう。開業届によって、あなたが独立した事実が税務署に周知され、税額の計算などに反映されます。

ただし、開業届を提出しなかった場合の罰則が定められているわけではありません。しかし、開業届を提出すれば節税効果の高い「青色申告」の申請が可能になるメリットもあるので、基本的には開業届を提出するのがおすすめです。

 

確定申告の準備

フリーランスエンジニアは毎年、確定申告を行わなければなりません。確定申告は、1年間の収支を計算し、税務署へ報告する手続きです。所得税額や住民税額を決める大切な手続きのため、業種を問わずフリーランサーには確定申告が義務付けられています。

確定申告の主な方法4つと、実施にあたって必要な準備作業をまとめました。いずれかの方法を選び、準備を済ませましょう。

方法主に必要となる準備作業
e-taxでオンライン申告する

【ID・パスワード方式の場合】
ID・パスワードの発行(税務署またはWebでの手続き)

【マイナンバーカード方式の場合】
マイナンバーカードの申請
ICカードリーダライタの用意

確定申告ソフトでオンライン申告する確定申告ソフトの購入・インストール
確定申告書を手書きで作成・提出する確定申告書の用意(税務署での受け取り、またはWebやコンビニでの印刷)
税理士へ依頼する税理士への依頼


また、青色申告を適用する場合は、帳簿をつける義務があります。通販サイトなどで帳簿を購入しておきましょう。

 

退職手続き

会社員エンジニアからフリーランスエンジニアへと独立する場合、当然ながら退職手続きも必要です。一般的な就業規則では、退職希望日の約1か月前までには退職を申し出ることが求められます。就業規則によって期限は変わるため、必ず確認しましょう。

退職を申し出た後は、基本的に勤務先企業の指示に従って手続きを進めればOKです。退職日までに業務の引継ぎも必要になるため、計画的に進めていきましょう。

 

国民年金・国民健康保険への切り替え

フリーランスエンジニアは、国民年金・国民健康保険へ加入する必要があります。会社員エンジニアが加入する厚生年金や社会保険とは異なるため、切り替え手続きが必要です。切り替え手続きは、いずれも市区町村の役所にある保険年金課で行えます。

ただし、国民健康保険への加入期限は「退職日の翌日から14日以内」と定められているため、注意が必要です。国民年金への加入期限も同様ですが、こちらは期限が過ぎた後の手続きも許容されています。とはいえ、忘れないようにまとめて手続きを行いましょう。

 

フリーランスエンジニアになるために必要なスキル

周りのフリーランスエンジニアから案件を勝ち取り、企業に評価されるためには、確かなスキルが必要です。フリーランスエンジニアになるために必要なスキル4つを知っておきましょう。

  • 技術的な専門知識・スキル
  • コミュニケーション能力
  • 自己管理能力
  • 行動力・営業力

 

技術的な専門知識・スキル

フリーランスエンジニアが1人で仕事をこなすためには、技術的な専門知識・スキルが不可欠です。少なくとも1つ以上のプログラミング言語を使いこなせるスキルは身につけておきましょう。「Java」「PHP」「Python」「Ruby」などはフリーランスで需要が高いため、おすすめです。

また、担当する職種や開発分野に合わせた業務知識も求められます。たとえば、Webアプリの開発案件を受注するのであれば、Web技術に関する専門知識が欠かせません。

エンジニアに限らず、フリーランスは身につけた専門知識やスキルを活かして稼ぐ働き方です。クライアントに教育してもらってスキルを身につけることは期待できません。自分だけで仕事をこなせるだけの専門知識やスキルを身につけておきましょう。

 

コミュニケーション能力

エンジニアに限らず、フリーランサーには円滑な意思疎通を行うためのコミュニケーション能力が必要です。

在宅案件だと対面でのやり取りは少ないものの、Web会議やチャットといったオンラインでのコミュニケーションは発生します。企業に常駐する案件であれば、対面でのやり取りを避けて通れません。

自分の考えをわかりやすく伝えたり、相手の考えを正しく読み取ったりする能力を養っておきましょう。

 

自己管理能力

あらゆるフリーランサーにとって、自己管理能力も重要なスキルです。自己管理能力とは、自分のことを適切に管理し、問題なく仕事を進めていける能力を指します。具体的には、案件や時間、お金、体調などを自分で管理していくことが求められます。

フリーランスは会社員とは違い、会社の先輩や同僚からのフォローを受けられません。そのため、自らでリソースの配分や進捗の把握、問題への対処などを行っていく必要があります。

 

行動力・営業力

行動力・営業力は、フリーランサーの成否を左右する重要なスキルです。積極的な行動がスキルアップや人脈の拡大につながり、効果的な営業が受注率アップにつながります。

IT業界はトレンド技術の移り変わりが激しい性質上、数年後に既存のスキルが活かせなくなるケースも考えられます。新しいスキルを積極的に吸収し、フリーランスエンジニアとしての市場価値を日々高めていくことが大切です。

また、勉強会やイベントで知り合った人がクライアントになるケースもあります。積極的に行動し、自分を売り込んでいくことで新たな仕事のチャンスをつかみましょう。

 

まとめ

 

フリーランスエンジニアは自由度の高い働き方ですが、自らで案件の受注や管理などを行う必要があり、難易度は高いといえます。技術的な専門知識・スキルだけでなく、営業力や自己管理能力なども身につけなければなりません。また、成功率を上げるためには会社員エンジニアとして実務経験を積むことも求められます。

フリーランスエンジニアになるには、正しい手順に沿って取り組んでいくことが大切です。フリーランスエンジニアを目指す方は、今回の内容をぜひ参考にしてください。

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