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朝は学習、夜は家族。自由な働き方で加速するスキルアップ|バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアの方にインタビューをしました。日々どんな思いで仕事に向き合い、やりがいはどこにあるのでしょうか。業務内容やキャリアの歩み、そして今後の展望について迫っていきます。

更新日: 2025/05/01
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――今の仕事内容を教えてください

円滑なリプレイスを実現するためのパフォーマンスチューニングやデータベースの最適化を担当

バックエンドエンジニア

 

仕事内容

2023年1月から大手インターネット企業に勤務し、ECサイトのバックオフィスで使用する基幹システムのリプレイスチームで、バックエンドの設計開発を担当しています。  

大規模なトラフィックに対応するシステム性能の最適化や、円滑なリプレイスのためのパフォーマンスチューニング、データベースの最適化、移行計画の策定が、主な業務です。

 

業務で使用する技術

担当業務で使用する主な技術は、Java言語、フレームワークのSpring Boot、クラウドインフラのAWSなどです。基幹システムの画面開発に用いるReact、コンテナ型アプリケーション開発・実行プラットフォームのDocker、リレーショナルデータベースのAurora MySQLも、業務に必須となる技術です。

どの技術もこれまでのキャリアで経験はあるんですが、現在の業務でより高度なスキル習得に取り組んでいます。

チーム内のコミュニケーションにはGatherを使用し、他部署とのミーティングではGoogle Meetを使っています。

 

勤務形態

入社時からフルフレックス、フルリモートで仕事をしています。フルリモートもフルフレックスも、初めて経験する勤務形態です。現職のエンジニア部門の社員は、基本的に全員フルリモートで働いています。
    
残業時間は月平均で10~20時間です。ただし、アクセスが集中するセール期間中などは通常と異なるシフトを組んでトラブル対応に備えるため、30時間以上の残業が必要になります。

 

――今の仕事の良いところ、大変なところは?

大規模システムの開発業務は、スキルアップのための絶好の機会

 

今の仕事の良いところ

前職までは小規模なアプリを開発することが多かったので、大規模で高トラフィックなシステムを手掛ける今の仕事は、スキルアップにつながる機会が豊富で魅力的です。AWSのさまざまなサービスの活用方法やPoC(Proof of Concept:概念検証)などについて、日々知識やスキルを高めていくことができます。

フルリモートでフルフレックスという勤務形態も大きなメリットです。自分に合ったペースで効率よく仕事を進めることができます。うちには小さな子どもが2人いるので、育児面でも非常に助かっています。

 

今の仕事の大変なところ

既存システムから新システムへのリプレイスには、複雑な調整が必要です。想定よりもシステムへの負荷が高かったり、移行スケジュールに遅れが出たりといった問題に迅速に対応する必要もあります。こうした点に困難さを感じることがあります。ですが、困難な課題に取り組んでいくうちに、問題を特定するスキルや対応力が向上しました。

多種多様な技術スタックやツールの習得が必要になるので、継続的な学習が欠かせない点もたいへんではありますが、学習を続けることで高度な知識やスキルといった大きなリターンを得ることができます。

これまでのキャリアの中で、現職に転職してからの2年間がエンジニアとしていちばん成長できたと感じています。

 

――平日の1日の流れについて聞かせてください

アーキテクチャやコンピュータサイエンスへの理解を深める毎朝の技術学習は、仕事をスムーズに始める準備としても効果的

ノートPC

 

平日の流れ

毎朝7時に起床し、8時から仕事を始める9時までの1時間を技術学習に充てています。最近の学習テーマは、大規模アプリケーション開発に必要不可欠なアーキテクチャやコンピュータサイエンスです。技術書を使って知識の習得に取り組んでいます。

仕事の前に学習すると、脳の動きが活発になったタイミングで業務を始めるので、仕事に取り掛かる前にコンディションを整えられるという効果もあります。

業務開始後は毎朝10時からチームミーティングを開き、各メンバーの進捗状況などの情報を共有。コードのレビュー業務も午前中に行うことが多いです。午後は開発作業やAPI設計などのタスクを進め、平均1日1回は他部署とのミーティングに参加します。

18時前後に業務を終了して、夕食はできるだけ家族みんなで取るようにしています。20時ぐらいに子どもが寝るので、その後の時間は映画やゲームといった自分の趣味に使うことが多いですね。就寝時間はだいたい23時頃です。

 

――仕事とプライベートの切り替え方法は?

ジムでのトレーニングで心身の良好なコンディションを保つ。家族と過ごす時間は気分のリフレッシュにも役立つ

 

仕事のプライベートの切り替え

気分の切り替えに役立っているのは、好きなアーティストのライブDVDを見ることと、週2~3回のジム通いです。

ジムでのトレーニングを始めたのは、現職に転職した直後の2年前のこと。心身ともに最高の状態を保たないと、頭をフル活動させて取り組む業務に影響が出てしまうと痛感したことが、ジム通いを開始したきっかけです。万全なコンディションで仕事をするために、トレーニングを継続しています。

休日は、家族サービスに時間を使います。上の子どもが電車が好きなので、大きな駅に行って新幹線を見たり、たまに乗車したりしています。公園で遊ぶことも多いですね。
家族と過ごす時間は、私自身のリフレッシュにもなっています。

 

――バックエンドエンジニアになったきっかけ、現職に転職したきっかけは?

大規模ECサイトの仕組みを知り、開発にチャレンジしたかった

デスク


エンジニアになったきっかけ

大学時代は英語学習に力を入れており、何らかの形で英語を活かせる仕事を希望していました。新卒未経験でSIerに入社したきっかけは、プログラミング言語が英語で書かれているし、挑戦してみようかと考えたから。エンジニアの仕事は語学学習と同じで、やればやるほど成果を得ることができそうだとも思っていました。

実際にエンジニアの業務を始めてみて、想像以上に面白い仕事だと感じるようになりました。技術関連のアップデート情報などのドキュメントは、英語で読むようにしています。最新情報のキャッチアップに、今も英語スキルが役立っています。

 

現職に転職したきっかけ

現職への転職を決めた最大の理由は、フルフレックスでフルリモートという自由な働き方とチャレンジングな課題に取り組むプロジェクトといった特徴に大きな魅力を感じたからです。

業界最大規模のECサイトがどのような仕組みで動いているかを知りたいという気持ちもありました。これほど大規模なシステムの開発を経験する機会はなかなかないので、バックエンドエンジニアとして、ぜひ挑戦したいと思いました。

 

――これまでの技術学習と取得資格について聞かせてください


業務で得た知識やスキルを自主学習でさらに高めていく

 

これまでの学習内容

業務を通して知識やスキルを習得し、必要に応じて書籍などを使った自主学習で理解を深めるという方法で技術学習を続けてきました。この方法は、初学者時代から現在まで変わっていません。

エンジニアとして2社目の勤務先の業務で使用したJavaは、私の技術学習のメインテーマです。Spring Bootなどのフレームワークを含めたJava関連の技術への理解を深めたいと考えて、勉強を続けてきました。そのスキルを現職に転職する際に、高く評価してもらえました。

Java関連以外では、3社目の職場で経験したAPI・バッチ処理開発やJUnit5でのUnitテスト作成、AWS-CDKによるインフラ構築について、2018年から学習。前職在籍中の2020年からの2年間は、PHPでのバッチ処理・API開発やReact.jsでのSPA開発、APIの共通処理実装などを学びました。

現職に転職後はアーキテクチャやコンピュータサイエンス、データベース関連のパフォーマンスチューニング、React、TypeScript、Docker、AWSといった多種多様な技術について学習しています。

主な学習内容
2014年~2015年プログラミングの基本
2016年~2018年Java、Spring Boot
2018年~2019年Java11(Spring Boot)でのAPI・バッチ処理開発、JUnit5でのUnitテスト作成、AWS-CDKによるインフラ構築
2020年~2022年PHPでのバッチ処理・API開発、React.js でのSPA開発、Java11(Spring Boot)でのAPI・バッチ処理開発
2023年~現在React、TypeScript、Docker、AWS


業務経験と自主学習でスキル向上に取り組んだ結果、3社目の会社への転職時に年収が100万円アップし、前職への転職から現在までの約4年間で、さらに200万円の年収増を実現できました。

 

保有資格

前職在籍中の2021年1月、基本情報技術者試験を取得しています。この資格で問われる知識やスキルは業務を通して習得してきたつもりでしたが、体系的に学び直そうと考え、1か月半ほど集中して試験に備えました。試験対策には『キタミ式イラストIT塾
基本情報技術者
』などの書籍とWeb上の基本情報技術者過去問道場を活用しました。

資格名取得年概要
基本情報技術者試験2021年・ITを活かしてサービスやプロダクト、システムなどを作る人材に必要な基本的な知識・技能を備え、実践的な活用能力を身につけていることを証明する資格
・試験では、ITを活用した戦略立案、システムの企画・要件定義、設計・開発・運用などの知識が問われる


――おすすめの技術書は?

エンジニアとしての成長につながった3冊の技術書

 

キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者

キタミ式イラストIT塾

 

キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者』は、初学者時代の2014年に購入して技術学習に使った本です。2021年の基本情報技術者試験の準備でもこの本をメイン教材として使いました。

 

現場で役立つシステム設計の原則~変更を楽で安全にするオブジェクト指向の実践技法

現場で役立つシステム設計の原則~変更を楽で安全にするオブジェクト指向の実践技法

 

2019年に購入した『現場で役立つシステム設計の原則~変更を楽で安全にするオブジェクト指向の実践技法』は、私がバックエンドエンジニアとして仕事をする上で、まさにバイブルのような存在になっている書籍です。システム設計の原則と実践的なノウハウがわかりやすく解説されています。

 

データ指向アプリケーションデザイン

データ指向アプリケーションデザイン

 

データ指向アプリケーションデザイン』は、まさに今、私が取り組んでいる大規模なアプリケーション開発に役立つ技術情報が満載された本です。現職に転職した2023年に購入し、いつでも確認できるようにデスクの上に置いています。

 

――今後のキャリアパス、興味を持っている技術をお聞かせください

Reactで自分用のツールを作成。将来はDBREのエキスパートとして活動したい

 

興味のある技術

いちばん好きな技術はReactです。「こんなアプリがあれば便利じゃないかな」と思いつくと、すぐにReactを使って作りたくなります。最近では、自分用のto doリストやタスク管理ツールなどを作ってみました。

Java用フレームワークのSpring Frameworkや、リレーショナルデータベースを操作する言語のSQLも今後、業務で活用する機会が増えそうな興味深い技術だと思っています。

 

今後のキャリアパス

業務で取り組んでいる分散システムやマイクロサービスアーキテクチャに関する理解と応用力を、さらに伸ばすための経験や学習を継続していきたいと考えています。

データベース関連のパフォーマンスチューニングも担当業務のひとつなのですが、将来的にはDBRE(Database Reliability Engineering:データベース信頼性エンジニアリング)のエキスパートになることが、私の希望です。最新情報をキャッチアップするために、データベース系のイベントなどにも積極的に参加しています。

 

――バックエンドエンジニアの適性があるのはどのような人だと思いますか?

コミュニケーションの大切さを理解して行動できる人は、この職種に向いている

話し合いをするビジネスマン2人

 

この職種に適性がある人

コミュニケーションを大切にできる人は、バックエンドエンジニアに向いていると思います。エンジニアチームのメンバーだけでなく、他のセクションのさまざまな立場の人々とも円滑にコミュニケーションをとることが、この職種には求められます。

フルリモートで働くようになってからは、これまで以上にタスクの優先順位や進捗状況を正確に共有する重要性を痛感することが多いです。包み隠さずに仕事の状況を共有していれば、早めに適切な対応を実施できます。何か疑問を感じたことがあれば、その分野に詳しいメンバーにすぐ相談するようにもしています。規模が大きなプロジェクトを円滑に進めるためには、個々のメンバーが一人で問題を抱え込まないようにすることが非常に大切です。

また、分析的に物事を考えられる人、好奇心を持って仕事に取り組める人、問題を深掘りして解決するのが好きな人も、この職種に向いていると思います。

 

私のおすすめガジェット

ヘッドホン:Logicool G ロジクール G ゲーミングヘッドセット

 

ヘッドホン

 

仕事でも趣味でも愛用しているのが、Logicoolのゲーミングヘッドセットです。購入したのは2年前。勤務時間中ずっと付けていても、耳が疲れたり痛くなったりすることがありません。相手の声もクリアに伝わります。

 

まとめ

バックエンドエンジニアとして活躍している方の仕事内容や今後イメージしているキャリアパスについてお伺いしました。
これまでにどのようなインプットを経て現職に辿り着いたのか、今の仕事で大変なことなど実際にエンジニアとして働いているからこそのリアルな声をシェアしていただきました。
未経験からエンジニアを目指している方や転職を考えている方にとって非常に貴重なインタビューでしたので、皆様の今後の活動の参考になれば幸いです。

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